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2024年度 東京学芸大学 A類 初等教育専攻 国語コース・B類 中等教育専攻 国語コース 学校推薦型選抜 小論文 模範解答

2024年度 東京学芸大学 A類 初等教育専攻 国語コース・B類 中等教育専攻 国語コース 学校推薦型選抜 小論文 模範解答

 

問1
丸山真男が唸ったのは、吉野が「おじさん」をして「コペル君」の疑問に答える筆致の見事さである。コペル君は、自分を育てた粉ミルクが生産地から自分の口に入るまで、さまざまな人間による仕事を経由していることに気づき、それが粉ミルクに限らずあらゆる製品も同様であることを指摘し、この世の中の仕組みを「人間分子の関係、網目の法則」と名づけた。これ以上に適切な名称を教えてほしいというコペル君にたいして、おじさんは「生産関係」という術語をもって答えた。丸山を唸らせたのは、この答えではなく、吉野の説明方法である。まず吉野は大人の立場から、子どもが考えそうなことをコペル君に語らせるのではなく、子どもなりの思考をこらして法則性へ至った過程を自然に描写している。次に、おじさんがコペル君にたいして、その着眼の鋭さを尊重しつつ、社会認識にかんする学問的考察にまで連れていく。こうした記述の仕方にこそ丸山は唸ったのである。(400 字)

問2
コペル君とおじさんのやりとりから得られる教育に対する示唆は、教師に求められる資質として子どもへの共感と大人としての深く広い学的素養とが、どちらも教育に不可欠だということである。なぜなら、大人の立場から子どもを取るに足らない存在と評価せずに、子どもの立場に立ってその疑問を尊重することは、子どもにとって学問への興味を掻き立てることになるし、そうした共感能力があったとしても、子どもと同じようにものを知らないようでは、学問へ導くことはできないからである。じっさい、私はこの二つの能力が教育に必要であることを痛感したことがある。
私は学童クラブでボランティアとして児童とかかわった経験がある。そのさい、ある児童が私にある樹木を指して、樹木によって匂いに差異があるのはどうしてかと質問してきたことがあった。私はそのような疑問を抱いたことさえなかったうえ、この質問への答えも持ち合わせていなかったので、動揺してしまい、うまく対処することができなかった。私にできたことはといえば、この質問の着眼点が面白いと思い、共感することくらいであった。
私はこのクラブでプロの支援員の指導のもと児童の世話をしていた。その支援員も、私のあとに同じ質問を受けていた。彼は私とは異なり、その樹木が金木犀という植物であり、花粉を媒介するハエなどを惹き付けるために独特の匂いを出していること、さらにそれぞれの植物が花粉を媒介する昆虫の違いによって匂いも異なることなどを説明していた。するとその児童は目を輝かせて、矢継ぎ早に質問を繰り出していた。
そのときに痛感したのは、子どもへの共感能力だけではなく、指導者として子どもの疑問に答えられるだけの知識と説明力も必要だということである。したがって教師は、コペル君の高度な疑問を尊重しつつ、それに答えられるおじさんであるべきだと思われる。
(771 字/400 字詰め原稿用紙2 枚に収まることを確認済み)

 

 

 

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